伊良部島の誰もいない穴場ビーチで過ごす贅沢な時間
渡口の浜を後にして、さらに南へと車を走らせていたら、小さな看板が目に入った。「狭間浜」って書いてある。聞いたことない名前だけど、ビーチって書いてあるなら行ってみようかなって思って、ハンドルを切った。
さとうきび畑が両脇に広がる細い道を進んでいくと、だんだん不安になってくる。カーナビには何も表示されないし、この先に本当にビーチなんてあるのかなって疑問が湧いてくるんだけど、でもせっかくここまで来たんだからと思って進み続けた。
そしたら突然、道の先に青い海が見えてきて、ああやっぱりあったんだって安心した。小さな駐車スペースに車を停めて降りると、周りには誰もいなくて、聞こえるのは波の音だけ。
砂浜に出た瞬間、思わず「わあ」って声が出た。真っ白な砂浜とエメラルドグリーンの海が広がっていて、その透明度の高さに驚く。しかも誰もいないから、まるで自分だけのプライベートビーチみたいで、こんな場所が伊良部島にあったなんて知らなかったって思いながら、砂浜に座り込んでしまった。
狭間浜の魅力を何度も通った私の経験をもとに詳しく紹介していく。観光客がほとんど来ない静かなビーチで、透明度の高い海と白い砂浜を独り占めできる贅沢な時間について、実際の体験談を交えながら書いていくので、伊良部島に行く予定がある人はぜひ参考にしてほしい。
狭間浜(はざまはま)は伊良部島南部に隠れた穴場ビーチ
狭間浜は伊良部島の南西部、渡口の浜からさらに南に進んだところにある小さなビーチで、観光ガイドブックにもほとんど載っていない知る人ぞ知る穴場スポットになっている。有名な渡口の浜から車でわずか5分ほどの距離にあるのに、訪れる観光客の数は圧倒的に少なくて、混雑とは無縁の静かな時間を過ごせるのが最大の魅力だ。

アクセスと場所
住所:沖縄県宮古島市伊良部(狭間浜)
アクセス:宮古空港から車で約30分、渡口の浜から車で約5分
宮古空港から伊良部大橋を渡って伊良部島に入り、そこから約30分ほど車を走らせれば着くんだけど、問題はカーナビで「狭間浜」って入力しても出てこないことが多いってこと。私も最初は迷って、どこにあるんだろうって焦った記憶がある。
一番確実なのはグーグルマップで「狭間浜」って検索する方法で、そうすればちゃんとピンが立つから、それを頼りに進んでいけば大丈夫。渡口の浜から南に向かう道をまっすぐ進んで、看板が見えたら細い道に入っていく感じになる。
さとうきび畑を抜けた先にある隠れ家
細い道に入ってからがちょっと不安になる区間で、両脇にさとうきび畑が広がっていて舗装もされていないガタガタ道を進んでいくと、本当にこの先にビーチがあるのかなって疑問が湧いてくる。でもそれもそのはずで、こういう分かりにくいアクセスだからこそ観光客が少ないわけで、逆に言えばこの不安な道を乗り越えた人だけが味わえる特別な場所ってことになる。
道を進んでいくと突然視界が開けて海が見えてきたときの感動は、何度行っても色褪せない。ああやっぱりあったんだって安心すると同時に、この綺麗な海を独り占めできるんだっていう期待感が高まってくる瞬間だ。
誰もいない静けさこそが最高の贅沢
狭間浜の一番の魅力を一言で表すなら、それは「静けさ」ということになる。有名な観光ビーチだと夏場は特に人で溢れかえっていて、写真を撮ろうと思っても必ず誰かが画面に入り込んでくるし、パラソルを立てる場所を探すだけでも一苦労なんだけど、狭間浜は全く違う。
私がこれまで3回訪れた中で、他の観光客がいたことは一度もなかった。完全に貸し切り状態で、聞こえるのは波の音と風の音、それから時々鳥の鳴き声だけ。都会の喧騒から完全に切り離された空間で、スマホの通知も気にならなくなって、ただただ自然の音に耳を傾ける時間っていうのは、想像以上に贅沢だなって実感する。
砂浜に寝転がって空を見上げると、青い空と白い雲がゆっくり流れていくのが見えて、時間の流れがこんなにゆっくりだったっけって思えてくる。誰にも邪魔されない自分だけの時間を過ごせるっていうのは、高級リゾートホテルのプライベートビーチに行くよりも贅沢な体験かもしれない。

白い砂浜とサラサラの感触が気持ちいい
狭間浜の砂は真っ白できめ細かくて、裸足で歩くとふんわりサラサラした感触が足の裏に心地よい。伊良部島で一番有名な渡口の浜も白くて細かい砂が自慢なんだけど、狭間浜も全く引けを取らない美しさがあって、むしろ人が少ない分だけ砂浜が荒らされていなくて綺麗に保たれている印象を受ける。
砂浜の広さもちょうどよくて、レジャーシートを広げてゆったり過ごすのに十分なスペースがある。誰もいないから好きな場所を選べるし、海の近くに陣取るもよし、少し離れたところで静かに過ごすもよしで、完全に自由に使える感じが最高だ。
砂を手ですくってみると、さらさらと指の間から落ちていくのが見えて、これが自然が作り出したサンゴの破片なんだなって思うと、沖縄の海の美しさの秘密が少し分かった気がする。子どもを連れてきたら、砂遊びだけでも十分楽しめそうな細かさだ。
透明度の高いエメラルドグリーンの海
狭間浜の海の透明度は本当に素晴らしくて、宮古ブルーと呼ばれるエメラルドグリーンの海が岸辺からずっと続いている。浅いところでは海底の砂がはっきり見えるし、小さな魚が泳いでいるのも岸から観察できるほどの透明度で、初めて見たときは「こんなに透明な海があるんだ」って感動した。
晴れた日に訪れると、太陽の光が海に反射してキラキラ輝いて、青と緑のグラデーションが本当に美しい。写真を撮っても絵になるんだけど、でも実際の色はもっと綺麗で、写真じゃ伝わりきらない美しさがあるから、やっぱり実際に目で見てほしいなって思う。

遠浅だから安心して遊べる
狭間浜は遠浅のビーチで、沖の方まで歩いていってもまだ足がつくくらいの深さしかない。これは小さな子ども連れの家族にとっても安心できるポイントで、泳ぎが得意じゃない人でも気軽に海に入って楽しめる。
私も泳ぎはそんなに得意じゃないから、遠浅の海だと安心して水に浸かれるのがありがたい。ゆっくり浮かびながら空を見上げたり、海底の砂の模様を眺めたりしているだけで、心が落ち着いてくる感じがする。
シュノーケリングで熱帯魚やサンゴ礁を楽しむ
狭間浜はシュノーケリングの穴場スポットでもあって、透明度の高い海の中にはカラフルな熱帯魚が泳いでいるのが見られる。中の島ビーチほど魚の種類や数は多くないかもしれないけど、それでも十分楽しめるレベルで、むしろ人が少ない分だけ魚が警戒心を持たずに近くまで寄ってきてくれる感じがする。
サンゴ礁もところどころに見られて、海の中の世界を覗くとまた違った美しさに出会える。シュノーケルセットは持参する必要があるんだけど(レンタルできる施設がないから)、持ってきて正解だったなって毎回思う。
地元の人に聞いたら、運が良ければウミガメに出会えることもあるらしくて、私はまだ遭遇したことがないんだけど、次に行くときこそは会えるといいなって期待している。早朝とか人がいない時間帯の方が遭遇率が高いのかもしれない。

波が穏やかで泳ぎやすい環境
狭間浜は比較的波が穏やかで、泳ぎやすい環境が整っている。特に風が弱い日は海面が鏡のように静かで、水の中に入るとその穏やかさに包まれるような心地よさがある。
ただし注意点として、南よりの風が吹く日は波が立ちやすくなるから、天気予報で風向きをチェックしてから行くのがおすすめ。風が強い日は泳ぐのを控えた方が無難だし、南風の日は風に乗ってクラゲが流れてくることもあるらしいから、特に6月から9月のハブクラゲのシーズンは注意が必要だ。
泳ぐ前に海の様子をよく観察して、クラゲがいないか確認してから入るようにしている。安全第一で、無理はしない方がいい。
施設が何もないからこそ準備が大切
狭間浜の唯一にして最大のデメリットは、施設が全くないということ。トイレもシャワーも売店も自動販売機もない、本当に何もない自然のままのビーチだから、訪れる前にしっかり準備しておく必要がある。
トイレは事前に済ませておく
一番困るのがトイレで、ビーチには当然トイレがないから、必ず事前に済ませてから来ること。私も最初は「まあ大丈夫でしょ」って軽く考えてたんだけど、実際に行ってみて「ない!」ってなって焦った経験がある。
渡口の浜にトイレがあるから、そこで必ず済ませておくのが賢明。狭間浜から車で5分くらいだから、何かあったら戻ることもできるけど、せっかくの静かな時間を中断したくないなら、事前準備が肝心だ。
シャワーもないから車で着替える
シャワーもないから、泳いだ後は海水が体についたまま車に戻って着替えることになる。だから着替えやすい服装で行くのがおすすめで、バスタオルと着替えは必須アイテム。
渡口の浜まで戻ってシャワーを使う手もあるけど、せっかくの静かな狭間浜の雰囲気を壊したくないから、私はいつも車で着替えて帰ってる。防水バッグに貴重品を入れておくと安心だ。
飲み物と食べ物は全部持参
売店も自動販売機もないから、飲み物と食べ物は全部持参する必要がある。特に夏場は暑くて水分補給が必須だから、忘れると本当に大変なことになる。私も一度忘れて、喉がカラカラになって30分で退散したことがあって、それ以来クーラーボックスに飲み物をたっぷり入れて持っていくようにしている。
軽食やお菓子もあると便利で、砂浜でのんびりしながら食べるのも楽しい。ただしゴミは全部持ち帰るのがマナーだから、ゴミ袋も忘れずに持っていくこと。
日陰対策と日焼け対策は必須
狭間浜には日陰がほとんどなくて、ビーチに降りると直射日光をモロに浴びることになる。だからパラソルやテント、タープといった日陰を作れる道具を持っていかないと、長時間過ごすのは難しい。
私も最初の訪問時にパラソルを持っていかなくて、30分もしないうちに暑さに耐えられなくなって退散したっていう苦い経験がある。それ以来、絶対にパラソルは持参するようにしていて、日陰があるだけで快適さが全然違う。
日焼け対策も重要で、沖縄の日差しは想像以上に強いから、日焼け止めはこまめに塗り直すこと。帽子とサングラスも必須で、油断すると本当に真っ赤に焼けてしまう。私も一度、腕が真っ赤になって痛い思いをしたから、それ以来は念入りに対策している。
駐車スペースは少ないけど心配無用
狭間浜の駐車スペースは小さくて、だいたい3~5台分くらいしかない。舗装もされていない砂利や砂の駐車場だから、一見すると「ここに停めて大丈夫かな」って不安になるかもしれない。
でも観光客がほとんど来ないから、満車になることはまずない。私が3回訪れた中で、他に車が停まっていたことは一度もなかったし、普通のセダンでも問題なく停められたから、車高の心配もそこまでする必要はなさそうだ。
狭間浜に持っていくべき持ち物リスト
狭間浜は施設が何もないから、準備が成功の鍵になる。私の経験から、これだけは持っていった方がいいっていうアイテムをリストアップしておく。
絶対に必要なもの
飲み物:自動販売機がないから多めに持参
食べ物:軽食やお菓子があると便利
パラソルやテント:日陰を作るために必須
日焼け止め:沖縄の日差しは強い
帽子とサングラス:熱中症と日焼け対策
タオル:海から上がった後に必要
着替え:シャワーがないから車で着替える
ゴミ袋:ゴミは全部持ち帰る
シュノーケルセット:熱帯魚を見たいなら
あると便利なもの
レジャーシート:砂浜に敷く
クーラーボックス:飲み物を冷たく保つ
浮き輪やライフジャケット:泳ぐときの安全対策
防水バッグ:貴重品を守る
マリンシューズ:岩場もあるから
これだけ準備すれば、快適に狭間浜を楽しめる。忘れ物をすると本当に困るから、出発前にしっかりチェックすることをおすすめする。
周辺の観光スポットと組み合わせる
狭間浜は単独で訪れても十分楽しめるんだけど、周辺の観光スポットと組み合わせて回るとより充実した一日になる。
渡口の浜(車で5分)
伊良部島で一番人気のビーチで、トイレ、シャワー、駐車場といった施設が整っている。狭間浜の前後に寄って、トイレやシャワーを使わせてもらうのが賢いプランだ。白い砂浜が美しくて、こちらも一見の価値がある。
佐和田の浜(車で15分)
日本の渚100選に選ばれているビーチで、津波石が点在する独特の景観が見られる。夕日が綺麗なスポットとしても知られているから、夕方に訪れるのがおすすめ。
17END(車で20分)
下地島空港の滑走路の端にある幻のビーチで、エメラルドグリーンの海が本当に美しい。飛行機の離着陸も間近で見られるから、写真撮影にも最適。
通り池(車で15分)
国の天然記念物に指定されている神秘的な池で、二つの池が地下で海とつながっている不思議なスポット。パワースポットとしても人気がある。
狭間浜のメリットとデメリットまとめ
実際に何度も訪れてみて感じた、狭間浜の良いところと注意が必要なところを正直にまとめておく。
メリット
観光客がほとんどいなくて静か
貸し切り状態で過ごせる贅沢を味わえるのは、狭間浜ならではの魅力。
透明度の高い美しい海
宮古ブルーのエメラルドグリーンの海は、見ているだけで癒される美しさ。
真っ白でサラサラの砂浜
裸足で歩くと気持ちいい細かい砂が、ビーチ全体に広がっている。
遠浅で安心して遊べる
子ども連れでも安心できる遠浅の海は、家族旅行にもぴったり。
シュノーケリングも楽しめる
熱帯魚やサンゴ礁が見られて、ウミガメに出会えることもある。
完全無料
入場料も駐車料金もかからないから、気軽に立ち寄れる。
デメリット
施設が全くない
トイレ、シャワー、売店、自動販売機がないから、全部準備が必要。
日陰が少ない
パラソルやテントを持参しないと、長時間過ごすのは難しい。
カーナビで出てこない
グーグルマップが必須で、初めて行く人は迷いやすい。
準備が大変
施設がないから、飲み物から日陰対策まで全部自分で用意する手間がかかる。
南風の日は波が立つ
天候によっては泳ぎにくくなることもある。
クラゲに注意が必要
特に夏場は、クラゲの有無を確認してから泳ぐ必要がある。
よくある質問と回答
狭間浜について、よく聞かれる質問をまとめて答えておく。
Q1: 狭間浜はどこにある?
伊良部島の南西部、渡口の浜からさらに南に5分ほど進んだところ。
Q2: カーナビで出る?
出ないことが多いから、グーグルマップで「狭間浜」と検索するのが確実。
Q3: 駐車場はある?
未舗装の駐車スペースが3~5台分ある。満車になることはほとんどない。
Q4: トイレやシャワーは?
どちらもない。事前に渡口の浜で済ませておくのがおすすめ。
Q5: 売店や自動販売機は?
ない。飲み物や食べ物は全部持参する必要がある。
Q6: シュノーケリングできる?
できる。熱帯魚やサンゴ礁が見られるし、運が良ければウミガメにも会える。
Q7: 子ども連れでも大丈夫?
遠浅で波も穏やかだから大丈夫。ただし施設がないから、準備はしっかりと。
Q8: いつ行くのがおすすめ?
午前中か夕方。昼間は日差しが強すぎて暑い。
Q9: 混んでる?
ほとんど混まない。私が行った3回とも、誰もいなかった。
Q10: ゴミはどうする?
ゴミ箱がないから、全部持ち帰る。ビーチを綺麗に保つのはマナー。
Q11: 渡口の浜と比べてどう?
渡口の浜は施設が整っていて人が多い。狭間浜は施設ないけど静かで人がいない。
Q12: 何時間くらい過ごせる?
準備をしっかりしていれば、半日くらいはゆっくり過ごせる。
誰もいないビーチで過ごす特別な時間
狭間浜は、伊良部島に行くなら絶対に訪れてほしい穴場ビーチだ。有名な観光地のような華やかさはないけど、その分だけ静かで落ち着いた時間を過ごせる特別な場所になっている。
初めて訪れたときの感動は今でもはっきり覚えていて、さとうきび畑を抜けて突然現れた白い砂浜とエメラルドグリーンの海、そして誰もいない静けさに、こんな場所が本当にあるんだって驚いた。都会で忙しく過ごしていると、こういう静かな時間の価値を忘れがちになるけど、狭間浜に来ると改めて思い出させてくれる。
砂浜に座って波の音を聞きながら、ただぼーっと海を眺めているだけで心が落ち着いてくる。スマホの通知も気にならなくなって、時間の流れがゆっくりになったような感覚を味わえる。こういう贅沢な時間は、お金では買えない価値があると思う。
確かに施設が何もないから準備は大変だし、カーナビで出てこないから初めて行く人は迷うかもしれない。でもそういう不便さを乗り越えた先にある静かで美しいビーチは、きっと期待以上の感動を与えてくれるはずだ。

渡口の浜や17END、通り池といった有名スポットを巡る合間に、ちょっと寄り道して狭間浜で静かな時間を過ごしてみる。そんなプランを組んでみると、伊良部島の違った魅力に気づけると思う。
もしあなたが伊良部島を訪れる予定があるなら、ぜひグーグルマップで狭間浜を検索して、さとうきび畑の中の細い道を進んでみてほしい。最初は不安になるかもしれないけど、道の先に広がる美しい海と静けさは、その不安を吹き飛ばしてくれる。
白い砂浜に座って、エメラルドグリーンの海を眺めながら、波の音に耳を傾ける。誰もいない贅沢な時間を、自分だけのペースで過ごす。それが狭間浜の楽しみ方だ。
何度訪れても、その静けさと美しさに癒されて、また来たいなって思う。伊良部島の青い海と白い砂浜、そして狭間浜の静かな時間。これ全部が揃ったら、きっと忘れられない旅になる。あなたもそんな旅を体験してみてほしい。





