昼間の佐和田の浜で「これだけ?」って思った日
正午過ぎ。佐和田の浜に着いた。
「日本の渚100選」って聞いてたから、期待してた。渡口の浜みたいなエメラルドグリーンの海と白い砂浜を想像してた。
でも、実際に見た景色は、違った。
遠浅の海に、岩がゴロゴロ転がってる。ただ、それだけ。
海の色も、なんか普通。白っぽく見える。太陽が真上にあるせいか、海が光を反射して、エメラルドグリーンって感じじゃない。
「これが、日本の渚100選?」
って、正直に思った。
友人も、微妙な顔してる。「思ってたのと違うね」って。
期待外れ。そう感じた。
でも、帰り際に地元の人に聞いた。
「佐和田の浜は、夕方がいいよ。昼間じゃないよ」
って。
「マジで?」
その日の夕方、もう一度、佐和田の浜に行った。

そしたら、景色が一変してた。
夕日に照らされた海。オレンジから紫へのグラデーション。岩のシルエット。静かな波の音。
「これか」
って思った。これが、佐和田の浜の本当の姿。
昼間に行ったのは、失敗だった。夕方に出直してよかった。
佐和田の浜は、昼間と夕方で、まったく違う景色を見せる。昼間は「ただの岩場」。夕方は「別世界」。
佐和田の浜の昼間と夕方の違い、夕日の美しさ、満潮と干潮の影響、そして最高に楽しむコツを実体験ベースで書いていく。
昼間に行って後悔した人、これから行く予定の人、絶対に夕方に行ってほしい。
佐和田の浜とは?日本の渚100選に選ばれた理由
佐和田の浜は、伊良部島の北西部にある天然ビーチ。正確には、伊良部島と下地島の境にある。
1996年(平成8年)に「日本の渚100選」に認定された。
日本の渚100選って、「日本の森・滝・渚全国協議会」が選出した100ヶ所の渚リスト。沖縄では、佐和田の浜を含めて3つしか選ばれてない。結構すごい。
なんで選ばれたか。
理由は、独特の景観。

遠浅の海に、300余りの大小さまざまな岩が点在してる。この岩、ただの岩じゃない。1771年の明和の大津波で運ばれてきた津波石。
海底から打ち上げられたサンゴ礁の塊。自然の驚異。
こんな景色、他のビーチでは見られない。
それから、夕日の名所。
夕日に照らされた岩のシルエットと、オレンジ色の海。幻想的。地元の人も観光客も、夕方になると集まってくる。
場所は、伊良部大橋を渡って、車で10分くらい。宮古空港からだと、約45分。下地島空港からだと、たった3分。アクセスはいい。
駐車場もある。無料。トイレもある。シャワーもある。売店もある。バーベキュースペースもある。施設は充分。
遠浅だから、波が静か。小さい子供でも安心。ただし、泳ぐのには不向き。
理由は、遠浅すぎるから。大人が泳ごうと思っても、水深が浅すぎて泳げない。シュノーケリングにも向いてない。サンゴも魚もほとんどいない。
佐和田の浜は、「泳ぐビーチ」じゃなくて、「眺めるビーチ」。
景色を楽しむ。夕日を見る。静かに過ごす。そういう場所。
17ENDや渡口の浜みたいに、海に入ってはしゃぐビーチじゃない。じっくり景色を味わうビーチ。
それを知らずに、昼間に行った私は、失敗した。
昼間は「ただの岩場」、夕方は「別世界」
昼間の佐和田の浜。
海に岩が転がってる。遠浅。波が静か。
それだけ。
海の色は、白っぽく見える。太陽が真上にあると、光が反射して、海の青さが映えない。エメラルドグリーンって感じじゃない。
岩も、ただの岩に見える。茶色っぽい。ゴツゴツしてる。
「これが、日本の渚100選?」
って、疑問に思う。
写真も撮った。でも、イマイチ。岩が邪魔。海も綺麗に見えない。
「渡口の浜のほうが綺麗だったな」
って思った。
でも、夕方。
景色が一変した。
空が、オレンジから紫へのグラデーションに染まる。海も、オレンジ色に輝く。
岩が、シルエットになる。黒いシルエット。夕日とのコントラストが、めちゃくちゃ綺麗。
「うわ、これか」
って思った。
これが、佐和田の浜の本当の姿。
岩が、ただの岩じゃなくて、アートのオブジェに見える。海に点々と浮かぶシルエット。幻想的。
波の音も、静か。風の音だけ。
人も少ない。昼間より、夕方のほうが人が多いけど、それでも静か。みんな、夕日を眺めてる。
私も、夕日を眺めてた。砂浜に座って。波の音を聞きながら。
「夕方に来てよかった」
って、心から思った。
昼間に行って後悔したけど、夕方に出直して、本当の佐和田の浜を見られた。
佐和田の浜は、時間帯で景色が変わる。昼間は地味。夕方は絶景。
これを知らないと、私みたいに後悔する。
口コミでも、みんな書いてる。「夕方に行くべき」「昼間はただの岩場」「夕日が綺麗」って。
佐和田の浜に行くなら、絶対に夕方。日没の1時間前くらいに着くのがベスト。
徐々に変わっていく空の色を楽しめる。オレンジから赤、赤から紫。刻々と変わる景色。
それを、砂浜に座って眺める。贅沢な時間。

佐和田の浜は、昼間と夕方で、評価が真逆になる。昼間は「期待外れ」、夕方は「絶景」。
これを知らずに昼間に行くと、後悔する。
明和の大津波が運んできた300の巨岩
佐和田の浜の岩。
なんでこんなに岩があるのか。最初は、不思議に思った。
理由は、津波。
1771年4月24日(旧暦明和8年3月10日)に起きた八重山地震。マグニチュード7.4~8.7。
この地震が引き起こした津波が、「明和の大津波」。
この津波で、海底から岩が打ち上げられた。サンゴ礁の塊。巨大な岩。
佐和田の浜には、300余りの岩が点在してる。大きいのから小さいのまで。
ひとつひとつの岩に、名前が付けられてるらしい。地元の人が、名前を付けた。
岩の大きさは、さまざま。小さいのは、人の頭くらい。大きいのは、車くらい。
遠浅の海に、ポツポツと浮かぶように並んでる。
干潮時には、岩が砂浜に「植わってる」ように見える。満潮時には、海に「浮いてる」ように見える。
この岩、津波の威力を物語ってる。
海底から、こんな巨大な岩を運んできた津波。どれだけの威力だったか。
当時は、多くの人が命を落とした。悲しい歴史。
でも、その歴史が、今の佐和田の浜の景観を作ってる。
岩は、ただの岩じゃない。歴史の証人。自然の驚異。
夕日に照らされた岩のシルエットを見ると、「この岩、津波で運ばれてきたんだな」って思う。
自然の力。人間の無力さ。でも、それが今、こんなに綺麗な景色になってる。
複雑な気持ち。
伊良部島には、他にも津波石がある。
「帯岩」っていう、日本最大級の津波石。佐和田の浜から車で10分くらい。手前に鳥居が建ってる。民間信仰のご神体。
興味があれば、見に行くのもいい。
佐和田の浜の岩は、ただの景観じゃない。歴史を伝える、大切な存在。
満潮と干潮で景色が変わる
佐和田の浜は、満潮と干潮で、景色がガラッと変わる。
干潮時。
水が引いて、広大な砂浜が現れる。沖合いまで歩いて行ける。
岩も、砂浜に「植わってる」ように見える。露出してる。
子供が岩の周りで遊んでたり、カニを探してたり。
でも、海は浅すぎて泳げない。大人が歩いても、膝下くらいの深さ。
海の色も、干潮時はイマイチ。浅すぎて、海底が見える。白っぽく見える。
口コミでも、「干潮時は岩がゴツゴツ露出してあまり綺麗に見えない」って書いてある。

満潮時。
水が満ちて、岩が海に「浮いてる」ように見える。
海の色も、満潮時のほうが綺麗。水深があるから、エメラルドグリーンに見える。
岩と海のコントラストが、美しい。
夕日を見るなら、満潮時のほうがいい。海面に夕日が映り込む。逆さ夕日。ウユニ塩湖みたいな感じ。
運が良ければ、海面に空が映り込んで、鏡のようになる。

私が夕方に行ったときは、ちょうど満潮に近い時間だった。だから、綺麗に見えた。
干潮時に行ってたら、また「期待外れ」って思ってたかもしれない。
佐和田の浜に行くなら、満潮時を狙うべき。
満潮時間は、気象庁のサイトで確認できる。「潮位表」で検索。「平良」の潮位表を見る。
1日に2回、満潮がある。朝と夕方。
夕方の満潮時間に合わせて行けば、最高の景色が見られる。
ただし、注意点。
大潮の時期は、潮の満ち引きが激しい。満潮時に急激に水が入ってくる。沖にいると、戻れなくなる。
干潮時に沖まで歩いて行って、カニとか生き物を観察してると、気づいたら潮が満ちてきて、戻れなくなる。
口コミでも、「潮が満ちてきて危うく戻れなくなるところだった」って書いてあった。
大潮の時期に行くなら、潮の動きに注意。満潮と干潮の時間を確認してから行く。
佐和田の浜は、満潮時の夕方が最高。
静寂がすごい。17ENDや渡口の浜との違い
佐和田の浜の一番の特徴。
静寂。
17ENDや渡口の浜と比べると、全然違う。
17END。
幻のビーチ。干潮時に現れる砂浜。インスタ映え。観光客がいっぱい。
賑やか。写真撮ってる人、海に入ってる人、はしゃいでる人。
渡口の浜。
全長800メートルのパウダーサンド。エメラルドグリーンの海。伊良部島最大のビーチ。
こちらも賑やか。家族連れ、カップル、若者グループ。海水浴を楽しんでる。
佐和田の浜。
静か。
人がいない。いても、少ない。みんな、静かに夕日を眺めてる。
話し声も、小さい。波の音が、よく聞こえる。風の音も。
「静かに海を眺めたい派には最高」
って、口コミに書いてあったけど、本当にそう。
17ENDや渡口の浜みたいな、派手さや賑やかさがない。
でも、それがいい。
ゆっくり過ごせる。癒される。
砂浜に座って、夕日を眺める。波の音を聞く。何も考えない。
そういう時間が、佐和田の浜では過ごせる。
私は、17ENDも渡口の浜も好き。でも、佐和田の浜の静けさも好き。
気分によって、使い分ける。
はしゃぎたい日は、17ENDや渡口の浜。静かに過ごしたい日は、佐和田の浜。
佐和田の浜は、「隠れ家的ビーチ」って感じ。
観光地化されてない。素朴。昔ながらの風景。
魚垣(ながき)っていう伝統漁法の遺構もある。石を積み上げた石垣。満潮時に魚が入ってきて、干潮時に出られなくなる仕掛け。
こういう昔ながらの風景が残ってる。
佐和田の浜は、リゾート感じゃなくて、「島の原風景」って感じ。
それが好きな人には、たまらない。
「ビーチリゾートの華やかさじゃなくて、本物の島の姿に出会いたい」
って思う人に、おすすめ。
佐和田の浜は、静寂と歴史と自然が融合した、特別な場所。
佐和田の浜を最高に楽しむ7つのコツ
佐和田の浜を最高に楽しむためのコツを7つ紹介する。
1. 夕方(日没の1時間前)に行く
これが一番重要。
昼間に行くと、期待外れ。夕方に行くと、絶景。
日没の1時間前に着くのがベスト。徐々に変わっていく空の色を楽しめる。
夕日の時間は、季節によって違う。
夏(6月~8月):19時~19時30分頃
秋(9月~11月):18時~18時30分頃
冬(12月~2月):17時30分~18時頃
春(3月~5月):18時30分~19時頃
日没時間の1時間前を目安に、行く。
2. 満潮時を狙う
満潮時のほうが、海が綺麗に見える。
干潮時は、岩がゴツゴツ露出してる。海も浅すぎて、白っぽく見える。
満潮時は、岩が海に浮いてるように見える。海の色も、エメラルドグリーンに見える。
気象庁の潮位表で、満潮時間を確認してから行く。「平良」の潮位表を見る。
夕方の満潮時間と、日没時間が重なれば、最高。
3. 砂浜に座ってゆっくり眺める
佐和田の浜は、「眺めるビーチ」。
砂浜に座って、景色を楽しむ。
レジャーシートを持っていくと便利。砂浜に座るのが楽になる。
私は、レジャーシートを持っていかなかったから、直接砂浜に座った。でも、砂が服につく。
次は、レジャーシート持っていく。
4. カメラ(または三脚)を持っていく
夕日の写真を撮るなら、三脚があったほうがいい。
手持ちだと、ブレる。夕方は暗くなるから。
私は、三脚なしで撮った。でも、ブレた写真が多かった。
スマホで撮るなら、夜景モードを使う。それか、連写して、ブレてない写真を選ぶ。
岩のシルエットと夕日を一緒に撮ると、インスタ映えする。
5. バーベキューを楽しむ(事前準備が必要)
佐和田の浜には、バーベキュースペースがある。無料。
海を見ながら、バーベキューができる。
ただし、レンタルサービスはない。
バーベキューセットも、食材も、炭も、全部自分で用意する必要がある。
近くのスーパーで買ってから、行く。
バーベキューするなら、夕方より昼間がいいかも。夕方は、夕日を眺めるのに集中したいから。
6. 虫除けスプレーを持参
夕方は、蚊が出る。
海辺だから、風があって蚊は少ないけど、それでも刺されることがある。
虫除けスプレーをシュッとしてから、行く。
7. 近くのピザ屋「BOTTA」に行く
佐和田の浜から徒歩5分のところに、「Pizza & Caffe BOTTA」っていうピザ屋がある。
テラス席で、佐和田の浜を眺めながらピザが食べられる。
めちゃくちゃおすすめ。
ただし、座席数が少ない。予約必須。当日の飛び込みは、難しい。
前日までに予約してから、行く。
この7つを守れば、佐和田の浜を最高に楽しめる。

よくある質問(FAQ)
Q1. 佐和田の浜は、泳げる?
泳げるけど、泳ぎには向いてない。
遠浅すぎて、大人が泳ごうと思っても、水深が浅すぎる。膝下くらいの深さ。
波打ち際で遊ぶ、浅瀬で水遊びする、くらいがちょうどいい。
シュノーケリングにも向いてない。サンゴも魚もほとんどいない。
佐和田の浜は、「泳ぐビーチ」じゃなくて、「眺めるビーチ」。
Q2. 昼間に行っても綺麗?
昼間は、期待外れ。
海の色が白っぽく見える。岩も、ただの岩に見える。
「これが日本の渚100選?」って思う。
絶対に、夕方に行くべき。
Q3. 満潮と干潮、どっちがいい?
満潮時。
満潮時のほうが、海が綺麗に見える。岩が海に浮いてるように見える。
干潮時は、岩がゴツゴツ露出してる。海も浅すぎて、白っぽく見える。
気象庁の潮位表で、満潮時間を確認してから行く。
Q4. 駐車場はある?
ある。無料。
20~30台くらい停められる。
観光シーズンでも、満車になることは少ない。佐和田の浜は、17ENDや渡口の浜ほど混まない。
Q5. トイレやシャワーはある?
両方ある。
トイレは、駐車場の近く。無料。
シャワーも、無料。海に入ったり砂浜に寝転んだりした後に、使える。
Q6. 子供連れでも大丈夫?
大丈夫。
遠浅で波が静かだから、小さい子供でも安心。
ただし、泳ぐっていうより、波打ち際で遊ぶくらいがちょうどいい。
夕方に行くなら、子供が夕日を楽しめるかどうかは、年齢による。小さい子は、飽きるかも。
Q7. 近くに食事できる場所はある?
ある。
「Pizza & Caffe BOTTA」っていうピザ屋。徒歩5分。
テラス席で、佐和田の浜を眺めながらピザが食べられる。
ただし、予約必須。前日までに予約してから行く。
まとめ|夕方の佐和田の浜は、期待を裏切らない
佐和田の浜は、時間帯で景色が変わる。
昼間は「ただの岩場」。夕方は「別世界」。
私は、昼間に行って後悔した。「これが日本の渚100選?」って思った。

でも、夕方に出直して、本当の佐和田の浜を見た。
夕日に照らされた海。オレンジから紫へのグラデーション。岩のシルエット。静かな波の音。
「これか」
って思った。
佐和田の浜は、夕方に行くべき。日没の1時間前。満潮時。
この2つの条件が揃えば、最高の景色が見られる。
17ENDや渡口の浜みたいな、派手さや賑やかさはない。
でも、静寂がある。癒しがある。
ゆっくり過ごせる。
砂浜に座って、夕日を眺める。波の音を聞く。何も考えない。
そういう時間が、佐和田の浜では過ごせる。
昼間に行って「期待外れ」って思った人、夕方に出直してみてほしい。
景色が一変する。
夕方の佐和田の浜は、期待を裏切らない。
伊良部島に来たなら、佐和田の浜に寄ってほしい。ただし、夕方に。
夕日と岩のシルエットと静寂。それを味わってほしい。

佐和田の浜は、「眺めるビーチ」。静かに景色を楽しむビーチ。
昼間に行くと、後悔する。夕方に行くと、感動する。
それだけは、覚えておいてほしい。

